テーマは、
「目指せ世界!!日本発のものづくり」
記念すべき10回目となる節目に、諸先輩方を差し置いて、恐れ多いのですが、今回ご縁あってご招待いただきました。
こんな晴れ舞台は、ほぼ初です。
日本のアパレル産業を牽引する縫製工場の社長や、パタンナー、アパレルメーカー、アパレルデザインやパターンを学ぶ学生たち、約250名を目の前に、緊張しかありません。
このアウェーな状況を乗り切るために、自慢の古橋織布の生地でコーディネートし、気持ちを奮い立たせました。
15年来のお付き合いがある大切なお客様のブロードシャツに。
ORIYATOでコラボした矢野さんと作ったウィーバーパンツを穿いて臨みました。
初参加ということで、会社紹介のお時間をいただき「古橋織布と遠州産地」というタイトルでお話ししました。
古橋織布の創業から今まで。代表古橋のUターンの話。遠州産地の明るい未来と課題。人との出会いやSNSでの発信。海外展開など盛りだくさん。
気持ちが高まりすぎて大幅に時間オーバーしましたが、みなさん良い話だったと感想を寄せてくださいました。
発表の後には、6名の錚々たる面々とパネルディスカッション。
ウール紡績やニット製品で海外展開20年の実績をもつ、佐藤繊維の佐藤社長(山形)。
高級婦人服の縫製技術を活かし、海外ブランドの技術指導やパリコレでのサポートなど活躍が目覚ましい、ファッションしらいしの白石社長(東京)。
ファッションメディアでは超有名、販売のプロであり、日本ブランドの海外支援を手掛ける〈 J♾️Quality 〉のアドバイザーとしても活躍されているユナイテッドアローズの栗野上級顧問(東京)。
紳士服スラックスの縫製を専業とし、ピッティウオモへの出展を機に海外取引が広がっているエミネントの髙野社長(長崎)。
体操服の縫製を主軸に、新たにアウトドア製品のリフォーム事業を拡大中のミヤモリの宮森社長(富山)。
そして、名司会は、日本製Tシャツ屋さんの久米繊維工業の久米相談役(東京)。
各々活躍する舞台は異なりますが、置かれている状況は同じ。
職人の高齢化、担い手不足、取引先の廃業、内製化の必要性など。。
そういった問題に対応しつつ、同時に、新たな挑戦に取り組む勢いが必要なんです。
アパレル業界の『サプライチェーン』は、川上( 原材料作り)、川中(製品作り)、川下(販売)
と、生産者から消費者に届くまでの流れがすべて連鎖しています。
糸がなくなれば、生地は織れない。
生地がなくなれば、物は作れない。
生き残るためには、広い視野で果敢に挑戦しつづけることが必要だと感じます。
そして、ユナイテッドアローズの栗野さんのお話しがとても印象的でした。
“『やるか、やらないか』みんな海外に行くとなると、「美談や愚痴で終わりがち。作って終わりがち。
行って満足しがち。」けど、そうではいけない。失敗や反省の先に、成功がある。今、当たり前に 『PORTER』 というブランドがあるけど、彼ら『吉田カバン』は、もともとカバンの縫製の下請け工場だった。
今それを知っている人の方がすくないのでは?”
成功の裏には、失敗や反省はつきもの。
そして、諦めない根気強さが必要と改めて感じました。
日本のアパレル業界を愛してやまない、熱意ある皆さんに、多くの刺激をもらいました。
勇気づけられると共に背中を押していただき、仲間を手に入れたようなとっても良い会でした。
次回から運営方法が変わるようですが、ぜひ、また参加したいと思います。
最後に、ご縁を繋いでくださった、パタンナー矢野さん、アパレル工業新聞の本多さん、ありがとうございました。